中同協東日本大震災復興推進本部REES代表 鋤柄 修
東日本大震災から7年。未曾有の大震災、さらには原発事故と大変な状況下、「一社もつぶさない」と、同友会の仲間の絆で支えあい、経営指針を復興計画書に書き換えて、全社一丸で乗り切ってきたみなさんの実践は、地域における中小企業の存在の重さを実証するものでした。
それは、事業再生を果たした会員が9割もあることにも現れています。
また、復興期に売上高が大幅に減少した企業が多く存在している中でも、「給与削減や解雇など、リストラは行わなかった」と回答する会員企業が8割あるという福島同友会の調査は驚くべきことであり、全国の会員に「危機に対し企業家はどうあるべきか」、同友会で何を学ぶべきかを強く問いかけるものにもなっています。
「持続可能な社会をめざして」立ち上げた中同協東日本大震災復興推進本部研究グループREESでは、震災復興シンポジウムや全国行事での分科会を設営し、現地視察などで風化を防ぐとともに、危機にどのように立ち向かうべきかを問いかけてきました。
私自身は定期的に被災地の視察を行い、現地の皆さんとの交流を通じて、多くのことを学びました。「未被災地」にいる私たちはこの教訓を風化させない。そのためには「忘れない」ことです。ぜひ被災地に足を運びましょう。
また、被災地の皆さんは「あきらめない」ことです。
生産体制が戻ってもお客は戻ってきません。しかし同友会では経営者は孤独ではありません。同友会の全国ネットワークも使い、経営者が先頭に立ち、粘り強く販路を開拓することが大切です。
ともにがんばりましょう!