10月12~20日、28名の参加で中同協ドイツ・オーストリア視察が行われました。目的はドイツ・オーストリアのエネルギー政策、地域循環型の街づくりを学ぶこと、EU小企業憲章や中小企業政策を学ぶことです。
持続可能な地域や社会めざして
今回、はじめて現地集合、現地解散で視察を実施。初日の12日にはスイス・チューリッヒで全員が集合し結団式を行いました。
13~14日はドイツの「環境先進都市」フライブルク市の視察を実施。現地在住の都市計画・環境ジャーナリストの村上敦氏の案内で、「エネルギーシフト」をキーワードとした都市と農村が一体となった地域づくりを学びました。
15日はドイツのミュンヘンに移動。ミュンヘン市の環境政策の取り組みを視察し、翌16日には在ドイツのジャーナリスト熊谷徹氏より、「ドイツの元気は中規模企業の元気が支えている」との講演に学びました。
17日はオーストリア・ツヴェンテンドルフ原子力発電所を視察。完成しながらも国民投票で稼働反対が上回り、1度も稼働せず、現在は原子力発電の教育研修機関でもあり、太陽光発電所に生まれ変わっていました。原子炉や圧力容器の内部まで見学できるのは世界でもここだけとのことで、参加者は原発の複雑な構造や仕組みを実感することになりました。
18日は、オーストリア・ギュッシング市でエネルギーの地産地消の取り組みを視察。市長からはギュッシングの失敗とその教訓など、率直な話を聞くことができました。
今回の視察では、エネルギーシフトは暮らし全般におよび、中小企業の仕事づくり、都市計画、交通、住宅、教育などあらゆることで持続可能な地域や社会をつくっていくことであることが明らかになりました。そして同友会がエネルギーシフトを担わなければならないと参加者一同実感した視察となりました。
「中小企業家しんぶん」 2013年 11月 15日号より