相双地区が2カ月半遅れで地区総会を開催
6月3日、大震災と原発事故で開催が遅れていた福島同友会相双地区総会が開催されました。
東京電力福島第一原子力発電所は、この相双地区内にあり、現在も会員91名中、約7割が避難や避難準備を強いられています。当日は、避難先の仙台市や郡山市から駆けつけた会員を含め35名が参加しました。
冒頭、菊地逸夫地区会長から、「震災後の2カ月半、事務局からの情報発信や仲間同士の励まし合い、援け合いが支えとなった。同友会に入っていて良かったとしみじみ実感している。地元を離れ、頑張っている仲間もいるが、離れていても福島同友会はひとつ。この原発事故を乗り越え、みんなで連絡を取り合い、励まし合いながら生き残っていこう」と力強いあいさつがありました。
総会では、新年度の新地区会長に選出された高橋美加子氏から2011年度活動方針案が提案され、「同友会の仲間と共に、企業復興と地域再生」を年間活動スローガンに定め、(1)地震・津波・原発・風評の四重災害からの生き残りをかけた復興に臨む、(2)復興委員会を立ち上げ、すべての同友会活動を企業復興と地域再生につなげていく、(3)中小企業家こそ地域再生の主役の自覚を持ち行政との連携も強化していく、とした重点方針を満場一致で決めました。
その後、原発事故賠償問題をテーマに、福島県弁護士会の原発事故対策プロジェクトチーム委員でもある堀合郁雄弁護士より講演がありました。予定時間を一時間以上オーバーする熱心な質疑があり、直面する原発事故への企業対応と今後の課題について真剣に学び合いました。
「中小企業家しんぶん」 2011年 6月 25日号より