ニュース - 東日本大震災関連情報

【宮城同友会】3月11~15日までの被災状況

【2011.03.14】伊東事務局長より第4報(23:46)

 全国各同友会事務局長の皆様へ
 さっそく力強い励ましの声をいただき誠にありがとうございます。 
今後については本日の兵庫同友会・内橋局長のアドバイスをもとに下記のように進めたいと考えています。

<より今後の会員企業における操業再開を意識した安否確認>
 安否とインフラ回復を確認したうえで、各業種と会社事業所を踏まえ会員企業の操業再開支援を依頼する。 衣食住・エネルギー・情報(ケータイ・PCやOA機器リース・データネットワーク・システム復旧)・宿泊施設・福祉(子供や高齢者預かり)医療/薬局・車、バイク、自転車・家電・交通(物資輸送支援など)清掃、ビルメンテナンスといった業種業態の方々へ支援依頼が必要かと考えています。 合わせて、各金融機関に資金繰りや緊急融資制度などの情報提供とその後しばらくしてからの説明会開催協力を行なう予定です。 さらに、不動産会社の会員企業に、不動産情報の収集依頼を行います。 業種別・地域別の操業再開にあたっての情報窓口としての機能を果たせるように体制を組み、明日からの安否確認を行います。

<会内・会外への定期的な情報発信と緊急役員会開催>
 安否確認の進捗状況を今週中に第1号ニュースで流します。その後に、集合可能なトップ役員と緊急役員会を開催し、今後の会合行事についてと財務についての検討を行います。 
会費については、直接経営に関わる事業所が地方自治体などから「全壊」認定を受けた場合は1年間猶予もしくは免除、「半壊」認定を受けた場合は半年間猶予もしくは免除、認定がなかった場合は基本的には協力いただく。ただし申し入れがあった場合は要検討。 認定がなくても大変な状況なのですから、そのうえで会費をいただくということは私たち事務局も全力で操業再開の支援を行なう覚悟が必要だと感じています。

<救援物資についての情報を掴み配送体制の構築協力>
 基本は事務局と3拠点の計4拠点に「取りにきていただく」ことを基本に、ガソリンなどのエネルギー復旧の進捗によっては、配送協力可能な会員企業に相談するなども検討しています。いずれにしても、ここは中同協・新潟同友会と東北各県同友会のみなさんと連携しながらベストな選択を検討します。以上のように考えておりました。

【2011.03.14】伊東事務局長より第3報(20:41)

 宮城同友会事務局伊東です。やっとPCのメールが復旧いたしましたので現時点までの経緯と今後についてメールいたします。兵庫同友会が発行した著書「阪神大震災物語」を参考に動きました。

<被害状況の把握>
 発生後、事務局員と代表理事へ電話とメールで一報を入れて、発生日11日から翌12日にかけて無事を確認。その後、「震度7」の栗原の役員に電話したところ、無事を確認とともに分かる限りの情報を聴いたところ、倒壊状況などはさほどひどくないとのこと。(この後、この栗原を含む宮城県北内陸のエリアと連絡取りにくくなる)気仙沼・南三陸の役員にも電話し、1名ずつ無事の確認と状況をヒヤリング。南三陸は津波被害で町がほぼ冠水。気仙沼は冠水と火災がひどいことを確認。塩釜も役員1名と無事確認し、その方が経営する自動車学校が冠水したとのこと。 状況が心配だった福島県南相馬市の会員も無事を確認し、町が壊滅状態であることを確認。発生後2日は、被害がひどいと思われる地域の役員への安否確認に追われた。

<沿岸地域へ物資を積んでの状況確認のための出動>
 13日に伊東・次長の一戸2名で、12日から買いためた食糧と飲み物とペットボトルへ入れた水と沸騰したお湯を入れたポット、事務局にあった2リットルのお茶を積んで朝7時半に仙台を出発。
 沿岸地域の入り口で、ある東松島市手前で、すでに車や舟が横転していて、ひどい被害状況であった。東松島市の建設会社会員を訪ねて行ったが、手前の道路が冠水していて、車を止めて物資を担いで、冠水した中を膝下までずぶ濡れになりながら歩いた。会員の建設会社到着。
 社屋は崩壊し、事務所内まで泥の海であった。幸い、その建設会社会員の父君が来て、社長含む全員の無事確認。会員は、津波が来る直前まで近隣を見回り、買い物帰りでおぼれそうになっていた老婦を助けた後、大波をかぶるのを必死でブロックにしがみついて難を逃れたとのことを聴き、涙が出る思いだった。その後防波堤に近い、新社屋を建てたばかりの会員企業を訪ねて、被害の大きさを目の当たりにした。一面泥の海で木造住宅はほぼ全壊。電信柱や木はなぎ倒されていた。そのさらに奥に会員企業があった。旧社屋は全壊。新社屋はかろうじて残っていた。泥の海をかき分けるように歩き、到着したが誰もおらず、物資を置いて引き返した。防波堤は一部が完全に波の力で壊され、穴が空いたようになっていた。 一転して、冠水があったと報道されていた石巻市蛇田は、水が引き、大型ショッピングセンターが一斉に開店し、長蛇の列だった。ここで3社の会員企業の無事を確認した。

<事務局の電気水道が回復もガソリン不足が県内に蔓延・安否確認本格化>
14日は安否確認の電話入れを本格的に開始するとともに、被害の大きい海沿いの地域へ、水を積んだ車2台で2つのグループに分かれ出動。仙台市以外の被害も深刻だが市内の一部地域は、先日の東松島市と変わらない状況であった。

 安否確認は
※【安否確認のTELの際に確認すること】
①ご自身とその家族、社員の安否確認
②インフラの復旧状況
③周辺の会員企業の安否
④何が一番困っているか?
例)安否確認出来ない(家族・社員)、水・食料が無い、インフラ、ガソリン・灯油・暖房器具・毛布が無い、現金が無い、住居が無い、人手不足、仕入・取引先(本社・事業所・店舗)と連絡がとれない
⑤業種別
衣…毛布や上着を提供してもらえないか?
食(生産・卸・小売り)…飲食物を提供してもらえないか?
住…修繕での出動が可能か?不動産情報を提供してもらえないか?
エネルギー…ガソリン・軽油・灯油を提供してもらえないか?
情報…電話設備(設置型・携帯型)を提供してもらえないか?
宿泊施設…避難場所を提供してもらえないか?
福祉…子供・高齢者の預かりは可能か?
医療・薬局…診察や医療品を提供してもらえないか?
車・バイク・自転車…レンタルは可能か?修理は可能か?
家電…照明器具、暖房用品、バッテリーチャージャー、電池を提供してもらえないか?
交通・運送…交通手段を提供してもらえないか?物資の輸送の協力は可能か?
清掃・ビルメンテナンス…復旧の協力は可能か?

 以上に基づいて行い、仙台市内を中心には無事確認進むが、沿岸・県北内陸・県南がなかなかつながらない。
 兵庫同友会内橋氏に、①会費の猶予措置などについて②情報収集と発信について相談しアドバイスをいただいた。
 救援物資は、ガソリン不足と事務局の立地の関係で、会員3社に協力いただき拠点をつくった。その情報は中同協・松井事務局長へ。運搬は新潟⇒山形ルートでとのこと。岩手への運搬や支援も協力したい。特に県境の気仙沼・南三陸は慢性的な食糧と水の不足で、一日カマボコ1枚というひどい状況。緊急を要する。 明日以降は、全会員の安否確認と並行して、今後の活動計画などについての会合の開催準備、会員企業操業再開の支援体制を、「阪神大震災物語」をもとに整える。 

 

【2011.03.14】伊東事務局長より第2報(00:15)

 本日東松島市経由で石巻市まで一戸次長と会員企業訪問に行きました。ガソリンの関係もあり数件だけ。石巻市蛇田は冠水も引き量販店開店して行列。寧ろ途中の東松島市が壊滅状態でした。車を降り途中から膝まで水に浸かりながら歩きました。

 

【2011.03.11】伊東事務局長より第1報(17:00)

 事務局員は一人除き全員無事です。局内は酷い状況で停電も続き一戸(次長)と車内泊です。震度が一番高かった栗原の情報が全くないため心配です。状況を見て局内復旧と会員安否確認に動きます。

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